植物は地中の根っこが大事です。太い根から無数に枝分かれした根から、さらにとても細かい白い根が生え、その非常に多くの細かい根が養分を吸い上げ、光合成で作り出された養分とともに、みかんに凝縮されるのです。


 その重要な根っこのためには、土作りが文字通り土台になります。


 土の状態を良くするため、土壌改良剤としてノルウェー産海藻肥料(アルギット)多孔質構造の石粉(ゼオライト)などを使っています。海藻肥料は、海藻の中に含まれているミネラル、フコイダン(炭水化物)、糖類、アミノ酸などによって 土壌中の微生物を増やすので、土の中の環境が良くなり良い根を作ります。根が良くなると土の中の数多くの微量要素を吸収する力が出来る為、旨味の強い、味わい深いみかんが出来ます ゼオライトは、土の地力を高め肥料を蓄える力が強くなります。


 その上で、魚肉など有機質の肥料を標準施肥量の1.5倍くらい施しています。土に蓄える力がないと、そして樹が健康でなくては、それだけの養分をこなせず、悪い効き方をしてしまいます。ですが、上友農園の園地では、その養分をしっかり土が貯蔵し、それを健康な樹が取り込む循環が出来ています。


 みかんの糖度を増すことに加え、食味全体を向上させるために、収穫時期を通常の生産者より20日~30日くらい遅らせ、粘って樹上で熟させるようにしています。この粘りが、みかん個々の味のバラツキをなくし、全体を美味しくさせます。

 

 大よそ一か月間の粘りが生みだす成果は良いことずくめです。しかし、苦労も倍加させます。果皮障害や病害虫、鳥害、天災などのリスクが格段に高まるのですが、毎日、樹の表情を見ながら、みかんのうまみが凝縮されるのを待ちます。「もう収穫するか」「いや、もう少し」のせめぎあいの中で、納得できる味になるのです。

 

 園地毎に成育環境は異なりますから、それぞれ糖度計で糖度を計るとともに、美味しい食味を確認しながら収穫を決します。

[ 極早生みかん ]
一般では、10月上旬頃から収穫を始めますが上友農園では11月上旬頃からになります。

 

[ 早生みかん ]
一般では、11月上旬頃から収穫を始めますが上友農園では12月上旬頃からになります。

 

[ 晩生みかん ]
一般では、12月上旬頃から収穫を始めますが上友農園では年明けて1月上旬頃からになります。